2014年10月19日日曜日

良い味が出るまで -羅臼こんぶ作り その①-

いよいよ秋が深まってきて

知床連山もきれいに冠雪しはじめた。

今日はまだ暖かかったけど

午後からは風が吹いて海もしけしけ。

そんな時期になってしまったが

ちょっとここで夏をふりかえり。



この夏、昆布漁師さんの番屋へ修行に行く予定が

ひょんなことから、私たち自信の昆布作りをすることになった。

埼玉にいたら絶対にできなかったすごい経験。


ほんの数工程だけだけど貴重な体験をしたので

夏の間書けなかった昆布作りのあれこれを

ふりかえりつつ紹介していきます~♪




①「採る」

朝6時から昼12時までの決められた時間。

漁師さんたちは思い思いの場所で漁をする。

まっかという二股に分かれたフォークのようなものがついてる昆布ざおで

スパゲッティを巻くような感じで巻き取る。

この時漁師さんは箱メガネを口でくわえ、

潮で流されないように船の位置を微調整する。

いくつもの道具を同時に操る様は、まさに神業。
 










































②「洗い」

採ってきた昆布には

ゴミや、カキの小っちゃいのがついてるので丁寧に洗う。

ここでキレイに取らないと、後に傷昆布として分けられて値段が下がってしまう。

早いと朝4時前ぐらいから家族総出で行う。

機械もあるが、何枚あっても仕上げは手作業。

































③「干す」

最近は乾燥小屋があり、

天気を気にせず干せるが

本来は番屋の前の石浜に並べて干す。

乾燥前の昆布は大きく、重いが

干しあがると3分の1ぐらいにちぢむ。
































よく昆布作りでイメージする光景。

利尻、日高、真昆布など、どこの昆布もだいたいここまでは一緒。

しかし羅臼昆布はここからが大変かつ重要になる。

羅臼昆布のあのいい味が出る秘密を知りたい方、

この続きはぜひ羅臼へお越しください!!












ウソです。

次回へ続きます~(笑)


2014年9月17日水曜日

らうす言葉 -その①- 「どれもこっこ」

埼玉生まれの私がこっちに来て

「?」となった羅臼の方言シリーズいきます。

第一弾は、「こっこ」。





人の子ども、動物、魚卵、ヒナなどなど、子であればみんなこっこ。


(イクラを手に)「こっこ食うか?」

(人の家の赤ちゃんに対して)「お前んちのこっこめんこいなぁ」

など、会話の流れでだいたいわかったけど

はじめは魚卵も人も一緒くたなのがおもしろかった。

(ニワトリの卵はふつうに「卵」だそう。。)



強面のたくましい漁師さんが使ってると

なおさらかわいさが増します。


2014年9月14日日曜日

外来種で花束を



がいらいしゅ~で は~なたばを~♪(「愛をこめて花束を」風に)


外来種とは

他地域から人為的に持ち込まれた生物のこと。(Wiki先生より)



海外からやってきた彼らは繁殖力が強いので


元々ある植物たちが繁殖できずに減ってしまう。


国立公園内の植物は摘んじゃいけないのだけど

この子たちは積極的に摘みたいものです。



それにしても、羅臼はもう秋。


夏、駆け足すぎる!


早くもストールとストーブの出番です。。。



2014年8月2日土曜日

朝のなやみ

羅臼に来ていまだ悩まされていること。

ゴミ事情。


羅臼のゴミの分別は10種類ぐらいある。

それも細かくて当分覚えられる気がしない。。

漁業町だなぁ!と思うのは、分別する項目にカニやエビ、貝がらまでちゃんと書いてある。

ゴミ袋もちゃんと指定があって、1枚40~120円ほど。

決められたのじゃないと、持って行ってくれない(涙)

ゴミ捨て場もだいたいの場所できまっていて、ゴミステーションという。

(いつもそれを聞くと「つんでれーしょん」とか「ふりそでーしょん」という単語を思い出す。。)


そしてなんと言ってもゴミを出すタイミングが一番むずかしい。


だいたい私の住んでる地域では8時15分ごろ。

「夕焼け小焼け」の曲を鳴らしながら収集車がやってくる。

燃えないゴミの日の曲は「おさるのかごや」。


ちなみにうちではこの車のことを「チャンチャララン」と呼んでいる。

のんきなメロディーと裏腹に、この曲が聞こえるといつも「チャンチャラランがきた!」と途端に焦りだす。



その時間にはすでに仕事に出ていたりして出せないこともよくある。

つい最近そんなことがあり、今日こそは!と焦りすぎてドアのふちにおでこを激突。

なかなかいい音がしたらしく、帰ってきたら姉が深刻そうな顔をして心配していた。。




朝早すぎても、遅すぎてもだめ。


収集の時間に合わせる。

特に生ごみなど食べ物のゴミを出すときは

収集車が持っていってくれるまでごみすてーしょんで待機しなきゃいけないのだ。


なぜかというと、ここは高密度ヒグマ生息地。

ゴミを置き去りにするとクマがその匂いで町に降りてきて漁ってしまい

人の食べ物の味を知ったクマは何度も町に通いだす。

最終的にそのクマは駆除対象になり、人の手で駆除される。


そんな惨事を生まないための

人と動物とが一緒に住む町ならではの工夫と努力。


朝のドタバタは慣れるまでしばらく悩ましいけど

ちょっと早目にごみすてーしょんに行くよう努力です。

2014年7月21日月曜日

人間は知らない

こちらが会いたくて

いくら探してもなかなか会うことはできない。


山に棲むカムイたちに

いつの間にか見おろされてることを

人間は知らない。



2014年7月19日土曜日

昆布漁の朝

笛の音とともに白旗があがる朝6時

昆布漁の始まり。

映画「コクリコ坂」を思い出していたほど

映画やTVの中のものかと思っていた。

この合図をやぶって

早く漁を始めてしまうと罰則があるそう。

昔からの伝統そのもの。



2014年7月18日金曜日

カタチから

羅臼の昆布の価値や美味しさ、それにまつわる漁師の方の想いを伝えていくには、まず体験しなければ!ということで、この夏昆布作りの修業をさせていただこうと思っています。

今日、NHKの取材を受けていた昆布漁師さんのところへ行き、撮影の様子を見せてもらってきました。

見学の帰り道、
「それ巻いて修行来い!」
と、昆布漁師さんにねじりハチマキを巻いてもらいました(笑)

本当にきついぞ!
と言われ、今から気合い入れです。



羅臼昆布漁


7月15日に解禁した、羅臼昆布漁。
ご実家が昆布漁をされていて当時は家族総出で羅臼昆布をつくっていたという、知床ネイチャークルーズ長谷川船長に羅臼昆布漁のことを教わっているところです。

羅臼昆布って奥が深い…。